ニット生地・製品生産出荷額が全国No.1
福井県のニット産業は、その歴史と技術を積み重ね
さらに未来へと進むチャレンジをしています。

NEWS

2023.3.29

ABOUT

私たちについて

福井県のニット産地は、化合繊を中心とした機能性素材を得意とする産地として大きく発展してきました。 中でも、トレーニングウェア並びに経編ニット生地の生産は全国No.1となっています。 当産地ニット企業は、スポーツ、衣料、メディカル、カーシート、インテリア、土木他産業資材等、 機能素材を活かした高度な技術や開発提案力を有し、その品質や管理能力は非常に高い評価を得ております。これからもポテンシャリティの高い産地としてあらゆる分野への可能性を広げていきます。

FUKUI
KNITTING
INDUSTRY

福井県のニット産業

福井県のニット産業は4つの分野から成り立っています。

丸編circular knitting

丸編福井県の丸編は、戦後、横編の業者が和歌山から吊り機(空襲を受けた焼機)を導入したのが始まりとされており、主に肌着メリヤスを主体としていました。
その後、合繊ポリエステルによるダブルニットが出現し、広幅の丸編機が導入され、アウターシャツ、スポーツ衣料の分野に広がり、カットアンドソーの外衣用編地が主流の産地となりました。
また、スポーツウェア製造の元祖という歴史的・産地的な背景から、化合繊スポーツ衣料用テキスタイルを軸に発展し、現在は、メーカーや商社等の様々な要望に応え、衣料用テキスタイル、メディカル資材、車両内装資材等々、様々な分野のテキスタイルを高い技術力で高品質に作り上げています。皆さんご存知の某メーカーの湿布、各自動車メーカーの カーシート、一流ブランドのスポーツウェア等には、実は福井の丸編生地が多数使われています。

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丸編とは?

circular knitting

編み物は、よこ編(緯編)とたて編(経編)に大別されますが、よこ編のうち、特にらせん状に編むことで編地が大きな円筒形に仕上がる編み方を丸編と呼びます。カットソーで使われる代表的な生地である天竺、フライス、リブ、 スムースなどは、いずれも丸編の一種です。

経編warp knitting

福井県の経編(トリコット)業界は、昭和10年に織物業者が新しい分野の開拓として国産のトリコット機を導入したのが 始まりとされています。昭和15年には経編機30余台となり軍需品を中心に需要が拡大し、昭和19年には約90台と全国設備台数の1/3を占める一大産地へと発展しました。 しかし、昭和20年の福井空襲により全機焼失し産地は一夜にして壊滅状態となり、昭和22年、繊維工業復元3ヵ年計画により着々と復旧が本格化、苦難のときを乗り越え、昭和27年にナイロン糸が開発され、合成繊維のトリコットへの積極的な採用等により、昭和29年以降飛躍的な発展を遂げました。 更に、昭和33年にはランジェリーブーム、昭和38年〜40年にはトリコットシャツ地の輸出拡大に支えられ、産地基盤が拡大していきました。 昭和40年代に入り、輸出の低迷に加え内地関係の伸び悩みなど需要の停滞がみられはじめ、産地は高級化、新商品開発、用途開発等に販路を求め努力を重ね、多彩な商品による安定した生産スペースを確保昭和50年代にはカーシートをはじめとする産業資材・非衣料 分野の商品開発により需要拡大を図り数々の不況を克服してきました。

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経編とは?

warp knitting

たて糸で編み目を作って編んでいく組織による編み物のことです。
よこ編ニット(丸編)に比べて、適度な伸縮性がありながらも成形性が高いのが特徴です。経編生地を編成する代表的な機械としてトリコット機、ラッシェル機などがあります。

横編weft knitting

横編については、当初セーター等の製造が主でしたが、中国からの製品輸入に押され次第に受注が減り、産地の主製品であるスポーツウェアの襟やそで口、ライン等の部品編に特化していきました。
現在は、横編機・経編機等様々な機械を駆使し、スポーツだけではなくインナー資材、アウター資材に使用され、ファッション性と機能性に優れた商品開発を行っており、トレンド提案力に優れた世界的な企業が複数存在するのも産地の特徴となっています。

縫製sewing

福井県武生市(現在の越前市)で生まれたスポーツウェア メーカー「武生莫大小製作所」、そこから広がった各スポーツウェアメーカー。当時は、丸編機による生地づくりから製品縫製まで一貫した生産スタイルでモノづくりをしていました。
しかし、ウェアのデザインが変化し、様々な組織や色のテキスタイルが必要となり、生地作りと製品作りのバランスの悪さから、編立部分を切り離し縫製に特化する企業が増え始めました。
現在、スクールスポーツウェアの開拓者として、学校体育衣料業界第2位のシェアを占める企業と共に、各スポーツアパレルの生産基地として、現在も全国ナンバー1の産地となっています。

VARIOUS
KNITS
さまざまなニット製品

福井県のニット素材は、衣料用だけではなく、さまざまなフィールドに進出しています。
「ニットの特性」を活かしながら、さらに研究開発を重ね、
新しい機能、新しいフィールドを求めて日夜進化しています。

NEXT MATERIAL

時代とマーケットの変化に柔軟に対応するために、福井県のニット産業もまた、進化を続けています。
近年では、炭素繊維を使った複合素材ニットの研究開発も進んでおり、
それが航空エンジン部品に採用されるなど、ニットの新たな可能性がますます広がっています。